主な研究内容

小川は約60種の高木種や豊かな林床植生を有する試験地です。当試験地は1987年に生活史全体を通した樹木動態の解明を目的に設置され、現在まで種子、実生、稚樹、若木、成木と樹木生活史の各段階を対象とした詳細な調査が続けられています。一方、近年大径木の枯死・倒木が頻発し、ナラ枯れやニホンジカの侵入も懸念され、今後小川の森が大きく変わる可能性があります。

小川試験地の紹介記事

1. 柴田銃江, 正木隆 (2006) 野外研究サイトから(4) フィールドステーションの紹介:小川試験地, 日本生態学会誌 56: 209-211

2. 柴田銃江, 黒川紘子, 新山馨 (2019) 森を広く長くみる, 季刊森林総研 45: 8-13


定期モニタリング調査

種子トラップ

コアプロット1.2haに種子トラップを一定間隔で設置し、トラップに入った種子の数や虫害などを調べています。

実生・稚樹調査

プロット6haに10m間隔で調査枠を設置し、実生や稚樹の発生・成長を当年実生から調べています。

毎木調査

プロット6haに生えている胸高直径5cm以上の木を個体識別し、4年ごとに生残・成長を調べています。最近では胸高直径1cm以上の全木調査も行いました。